当院、何故か保育士さんの通院が多いです。
そして、私の母と妻も保育士さんだったりします。
なので、職業の不調の中で一番詳しいのが、
保育士さんだったりします(笑)
保育士さんで多いのは肩こり、腰痛などもですが、
自律神経失調症の方も実はかなり多いです。
不眠、動悸、胃もたれ、イライラ、不安感、情緒不安定、
PMS、頭痛、めまい、耳鳴り、顔面神経痛など。
色々な症状が出ている方が多いです。
その原因は、簡単に言うと肉体的、精神的負担が強すぎることです。
良く、自律神経はストレスと言われますが、
実際には肉体的負担の影響もかなり大きいのです。
では、何故自律神経失調症になるのか?
治し方はどうするべきなのか?
本日はそれについてお伝えしていきます。
1.自律神経失調症の原因となるもの
1-①肉体的負担
1-②精神的負担
1-③交感神経を働かせすぎる
2.症状が出る原因
2-①副交感神経のスイッチは入らない
2-②水分・睡眠不足
2-③姿勢
3.治す方法と個人の注意点
3-①背骨を整え、筋肉を緩める
3-②姿勢、補助具の使用、水分摂取
3-③休息時間をしっかりとる
4.総括
5.関連リンク
上記に書いた通り、心身の負担が自律神経失調症を起こします。
保育士さんの場合は、特にそれらへの負担が大きいです。
基本的な肉体労働に加え、頭も使い、デスクワークの要素もある。
ご本人はマヒしていることが多いのですが、
子供と一日中活動する、というのは普通はかなりきついです。
それに加え、人数がおり、考えながらしないといけない。
心身の負担はかなり大きいのです。
赤ちゃんの抱っこなども実はかなりの負担になります。
私は筋トレをしていますが、立ったまま抱っこはできて10分程度だと思います。
それ以上だと、どこかしらに不調が起きると思います。
それくらい、抱っこの姿勢は体に負担がかかるのです。
また、介護との違いはその姿勢の継続にあります。
例えば、介護の場合は移乗など、瞬間的に力を使いますが、
子供の抱っこの場合は継続的に使います。
瞬間的に使うものと、継続的に使うものでは、
継続的に使われる方が、体の負担は大きいのです。
上記の抱っこなどの単純な力仕事に加え、遊びなどでの運動、
子供に合わせた家具の高さなど、実はかなり体への負担は大きいです。
そもそも、本来子供と一緒に遊ぶ、というのはかなりのエネルギーを使います。
保育士さんは仕事で当たり前になっているので感覚がマヒしてるようですが、
一般的な親御さんの場合、一人の子供でも休日の日中開いてするだけでヘトヘトです。
にもかかわらず、保育士さんの場合は人数も多く、
それを毎日行っているので、肉体的負担は実はすさまじいのです。
そして、それに加えてデスクワークが合わない机などになりますよね。
そうなると、姿勢も歪みやすくなり、身体的負担は大きいのです。
保育士さんが決まって言うのが、
「最近の親御さんは今までと違う」
ということです。
モンスターペアレンツとは言いませんが、
かなり厄介な方も増えているようで、
ストレスもかなり大きいようですね。
それに加え、実はかなり負担になっているのが、
子供に自律神経を合わせる、というところです。
基本的に、子供は強い刺激が好きだと思います。
大きい音、大きい動き、派手な動きなど、
保育士さん側も交感神経を高めて相手に当たることが多いのです。
子供に人気な芸人さんなんかを見てもわかりやすいですよね。
大きな声、大きな動き、派手な動きなど、
脳を興奮させるものが大好きです。
それに合わせるには、常にこちらも興奮しないといけません。
勿論、それは教育方針などにもよるとは思います。
ただ、視野を広げて何人も見るためにも、交感神経のスイッチは必要になります。
その結果、交感神経のスイッチは切れなくなり、
自律神経が常に乱れた状態になったりするのです。
普段から自律神経を興奮させ、心身共に疲弊している。
その結果、自律神経は乱れたままになります。
疲れ果てているので、睡眠は良く取れる方が多いのですが、
その睡眠の質がかなり悪いことも多いです。
私の妻も私がトイレに行く度に起きてたりしました。
寝つきは良く、話している間にも寝てしまうんですけどね(笑)
自律神経の乱れた質の悪い睡眠では、疲れは取れません。
なので、毎日蓄積されていき、どんどん自律神経が乱れてしまうのです。
その結果、身体も回復が追い付かず、明確な原因の無いまま、
腰痛や肩こり、頭痛などが起きるようになります。
では、具体的には何が問題なのでしょう?
かなり影響が大きいのがこれです。
基本的に、一般的の仕事では昼休憩など、
気を抜ける時間があります。
しかし、保育士さんはあまり気を抜く時間が無いようですね。
子供が寝たら急いで食事して、事務作業をして、
会議をして、何々をして~・・・とずっと仕事をしているようです。
あとは、一区切り、というタイミングがないのも大きいですね。
例えば、私の仕事なんかは特にそうですが、
患者さんが一人終わると一旦心身の力を抜くタイミングがあります。
サラリーマンの方も、一旦資料作りが終わったり、
作業が終われば、一区切りつくタイミングがあるようです。
それがないみたいですね。
おむつを替えたらすぐ次。
寝かしつけたらすぐ次。
お迎えが来たらすぐ次。
ずっと流れるように仕事があるようです。
それでは副交感神経のスイッチは入ることがなく、
ずっと働き続けることになるので、
余計に交換神経が働きやすくなります。
水分は2リットル。
睡眠は8時間。
これが出来てない場合、自律神経は乱れやすいです。
特に保育士さんは脱水の方が殆どですね。
他の仕事に比べてもかなり多いと思います。
私の妻もですが、500ml持って行っても飲み終わらないことがあるそうです。
何故か?
飲む時間もなければ、トイレに行く時間もないそうです。
ただ、普通の仕事以上に動く上、
声も出すことが多いと考えると、本来は外仕事と同じくらいの水分量は必要になるはずです。
にもかかわらず、脱水でずっと仕事をしていることになる。
それは勿論不調が出てしまいますよね。
例えば、炎天下で子供がずっと外で遊んでいるとします。
頭痛が出たり、気持ち悪いと言ったら、それは熱中症を疑いますよね。
では、炎天下にいる子が全て熱中症になるか?
なりません。
水分摂取が足りてない子だけがなります。
だから、熱中症は脱水の症状で、その脱水は自律神経を色々と乱してしまうのです。
姿勢も大きな影響を与えます。
保育士さんで自律神経の乱れている方の殆どは、
一般的に言われる良い姿勢であることが多いです。
つまり、反り腰、平背ですね。
綺麗な姿勢に見えるよう、胸を張る。
ずっと立っているので、腰が反る。
その結果、上記のような姿勢になります。
特につま先やかかと、どちらかに極端に体重がかかっている方は要注意です。
では、どんな姿勢が良いのか?
しっかりと背骨のカーブを治すことが大切です。
背骨は反り過ぎても、平ら過ぎてもどちらも駄目です。
良い姿勢とは、良い背骨の形の方を言います。
なので、まずはここを治さないといけないのです。
特に大きな問題となるのが、立ち方ですね。
立っている時間が長いので、職業柄反り腰になりやすいです。
どこに力を入れるべきか。
どこの力を抜くべきか。
これが重要になります。
当院での治療方針です。
細部はその人によって異なるので、
参考程度にしてください。
来院時に細かくお伝えします。
自律神経失調症は、要するに歪んだ背骨で、
筋肉が間違った使い方をしているのが問題なわけです。
そのため、当院では背骨を整え、筋肉を緩めます。
特に、背骨も筋肉も全体を整えることで、
より効果を出し、良い状態を維持できるようにします。
背骨の歪みは自律神経の働きを歪めます。
自律神経は背骨の中を通っています。
背骨が歪んでいればそれに合わせて筋肉が固まるわけですから、
自律神経に連動して肩こりや腰痛も出るわけです。
姿勢は上記の通り、重要な箇所だけ気を付けてもらいます。
これだけでも全然違います。
特に一番は反り腰を治すのが重要ですね。
また、調子が悪い間はコルセットの使用をお勧めしています。
コルセットを使うと筋肉が落ちる、と言われますが、
正しく使えば筋肉が落ちることはありません。
むしろ、正しく使うことで、
今まで使われてなかった筋肉が使われ、
良い姿勢が取れるようになります。
重要なのは正しい姿勢を取ることで、
コルセットはそのお手伝いをしてくれます。
勿論、良くなってきたら外して構いません。
逆に、予防としてお仕事中はずっと使っている、という方もいます。
最後に水分摂取に関しては、
お仕事の動きなどを聞いて個別にアドバイスしています。
水分は合計2リットル飲んでほしいのですが、
朝や夕方にまとめて摂っても、ある程度は問題ありません。
水中毒を心配する方もいますが、基本的にはそんなに飲めません。
あとは不調に合わせて飲む量を増やした方が良い時間帯などを相談します。
水分量を増やす。
これだけは今からできることなので、
毎日2リットルを目標にしてください。
これ、実は非常に重要です。
うちの妻もそうなのですが、
保育士さんは普段から子供の相手をし、
動き回っているため、体力がかなりあるようです。
休日の度に遊びに出かけたり、
ジムやヨガ、ピラティスに行ったり、
用事を詰め込む方が多いようです。
体力があるのは、勿論素晴らしいことです。
しかし、自律神経が乱れている際に重要なのは、
しっかりと休息を取り、自律神経を落ち着ける事なのです。
保育士さんの不調に関しては、
ほぼ間違いなく交感神経が働き過ぎてしまいます。
交感神経は別名戦いの神経です。
今は戦う必要のない時代ですが、
子育てや対人関係など、
頭を使わないといけない場面ではこの神経が強く働きます。
遊んだり、運動したりすると、この神経はより強く働きます。
しかし、自律神経失調症において重要なのは、
この神経を如何に落ち着かせられるかです。
なので、疲れが取れなかったり、
自律神経に関わる症状が出ている時は、
無理に外出せず、家でゆっくり休んでほしいのです。
まずは、不調を抱えている場合は、
整体などに行ってケアをするのがお勧めです。
一番の理由は、あなたの問題点が明確になるからです。
色々なサイトを調べても、結局はごく一部なので、
合わないことの方が多いです。
重要なのは、その方に合った対策です。
それには自己判断で決めるのは無理です。
お早めに体のケアをするようにしてくださいね。