姿勢改善を掲げている整体院は多くあります。
しかし、正直言えば、その中でも半分以上は効果がありません。
そもそも、姿勢を理解していないところが多いです。
施術を受ければ姿勢は良くなりますよ!
というのは嘘です。
姿勢を良くするのは飽くまでも患者さん自身で、
施術にだけいくら通っても意味がありません。
当院に来られる患者さんでも、そういう嘘を吹き込まれてくる方がいます。
説明すると「ああ、それは治るわけありませんね」
と納得され、ちゃんと理論立てて説明することで、やっと改善していきます。
では、一般的なところでは何故効果がないのか?
逆に当院の姿勢改善は何故効果があるのか?
このページではそれについてお伝えしていきます。
1.そもそも良い姿勢とは?
1-①一般的な良い姿勢
1-②解剖学的な良い姿勢
2.姿勢を構成する要素とは
2-①骨
2-②筋肉
2-③神経
3.施術で治せるもの
3-①骨
3-②筋肉
3-③神経
4.ご本人の努力が必要な部分
4-①意識
4-②筋トレ
4-③座り方
4-④歩き方
5.総括
6.関連リンク
そもそも良い姿勢というのが根本から間違っていることが多かったりします。
不調が出ていれば、ほぼ間違いなく姿勢は悪いです。
素人に「姿勢良いですよね!」と言われても、それは間違っていることが殆どです。
なんせ、プロでも良い姿勢を間違っていることが多いのですから。
なので、人から良い姿勢と言われても、不調があれば良くないと理解してください。
まずは良い姿勢について2つご説明します。
モデルさん達など、綺麗な方の姿勢を一般的には良い姿勢と言います。
しかし、残念ながら、モデルさんのそれは良い姿勢ではありません。
綺麗に見せる姿勢と、健康的な姿勢は違うのです。
例えば、足を組んでいる女性って綺麗に見えますよね。
でも、一般的には足は組むなと言われます。
これだけでも姿勢の概念は「綺麗」と「正しい」で別ものになるのです。
一般的な良い姿勢は、背筋をまっすぐにしている状態です。
最近はストレートネックの方でも良い姿勢と言われる風潮にあるみたいですね。
首が長く、顔が肩よりも前にあればそれはストレートネックの可能性が高いです。
しかし、一般的にきれいと言われる女優さん達はストレートネックの場合が多いですね。
なので、「姿勢良いとよく言われます」と経験があっても、違うことが殆どなのです。
猫背どころかまっ平な背中、腰が反ることなく真っすぐな腰。
もしくは、そらした上で無理なダイエットをする細い腰。
こんなのは良い姿勢ではありません。
見られる仕事であれば、ある程度は仕方ありませんが、
そうでないのであれば、絶対にやめてください。
ちなみにこれを正しいと伝えてくる整体院はまだまだあるようです。
良い姿勢の一番の利点は、骨と筋肉を合理的に使っているところです。
なので、解剖学的、運動学的に正しいところが良い姿勢と言えます。
まず、背骨はS字の連続で形が作られています。
首は前、背中は後ろ、腰は前、仙骨は後ろですね。
その曲がりがあることで、歩いたり跳ねたりしても、
脳や神経に衝撃がいかないように分散してくれるのです。
その姿勢を保つために、筋肉は使われます。
そのため、その姿勢が崩れると、色々なところに不調を出し、
脳や神経を壊されないようにするのです。
なので、別に人から良い姿勢と言われなくても、
全身に不調が無ければ良い姿勢だったりします。
背中の骨は本来丸まっているにもかかわらず、
無理に猫背を伸ばすと不具合が生じるのはそういう理由ですね。
最近は猫背、巻き肩を気にするあまり、逆に姿勢を崩している方も多かったりします。
これはテレビやSNSなどの影響が大きいですね。
姿勢を治すのには、この要素を全て治さなければなりません。
整体だけでも、筋トレだけでも、意識だけでも、
全てが合致していないと姿勢は治らないのです。
なので、一つを頑張ったところで治りません。
「うちに何回通えば姿勢は良くなりますよ!」
というのは正直怪しいところが多いです。
症状はともかく、姿勢に関しては本人に意識が大きいですから。
まずは土台になる骨ですね。
ここの歪みが取れなければ、良い姿勢はとれません。
先にも書いた通り、骨は骨盤、背骨、頭がい骨が軸になります。
足や手、肩甲骨に関してはそれら3つが整えば整うと思ってもらって大丈夫です。
なので、巻き肩や蟹股を気にするよりも、
背骨と骨盤を気にした方が姿勢は良くなります。
逆に背骨を無視して上記の二つを治そうとした場合、
様々な不具合が生じると思っていただいて構いません。
肩や腕脚はちゃんとしたところにあるのであれば、
その場合逆に厄介な背骨になり、姿勢が乱れている可能性があります。
背骨などの土台の上につくのが筋肉です。
実は長期にわたり姿勢を修正するのに、最も重要なのは筋肉だったりします。
筋肉はゴムのように弾性のある粘土のようなものだと思ってください。
仮に歪んだまま固まった筋肉を無視して背骨を治しても、
その歪んだ筋肉は以前の歪んだ状態の背骨のほうに合わせているため、
無理やり骨を引っ張って、再度ゆがめる形になります。
骨を矯正すれば、一時的に良い姿勢になります。
しかし、筋肉はずっと骨を元の悪い方向に引っ張るのです。
その結果、骨だけを矯正した場合には、筋肉によって悪い姿勢に戻されるのです。
勿論、人の身体はうまく作られているので、
骨を整えればある程度筋肉もそれに合わせて柔軟になります。
しかし、筋肉を無視して無理やり骨を整える施術の場合、
筋肉に引っ張られて戻る可能性もあるのをご理解下さい。
また、姿勢を良くするには、結局は筋肉を使う必要があります。
固く質の悪い筋肉では良い姿勢も取りにくいのです。
姿勢改善を謳っている整体院で、姿勢改善の効果が薄い場合、
最も無視されているのがこれです。
姿勢を良くするには筋肉が必要ですが、
その筋肉を働かせる場合、運動神経が重要になります。
運動神経は球技や競技などで使われるのと同じく、
良いフォームを取る練習を行うことで、やっと上手く働くようになります。
なので、如何に筋肉と骨が動きやすい状態になっても、
最終的に良い姿勢の取り方を教わっていない場合には、
自分の楽な姿勢に戻るようになってしまうのです。
これが、姿勢改善の多くが施術直後にしか効かない理由です。
「野球を上達させます!」と言って、筋肉と骨を緩めているだけのようなものです。
最後のフォームが抜けているので、上達にはつながりません。
姿勢を良くするには、骨、筋肉、神経の働きが重要なのはご理解いただけたでしょうか。
では、ここからは施術で治せるものを挙げていきます。
まずは土台の骨を調整します。
当院のDRTは全ての背骨と骨盤を調整できる手技です。
また、強い刺激を入れることはないので、筋肉に緊張が入らず、
骨の調整と一緒に筋肉も緩めることが可能です。
姿勢改善のために最も重要な筋肉はどこか。
猫背だから背中?反り腰だから腰?
いいえ、違います。
姿勢改善に最も重要なのはお腹の筋肉です。
一時的に姿勢が改善するものの、すぐ戻る、
という方の場合にはほぼ確実にお腹が悪さをしています。
当院はお腹の筋肉にも詳しく、浪越指圧ではお腹を重要視します。
そのため、しっかりと姿勢が改善に向かっていくのです。
先に書いた通り、最も重要なのは
「良い姿勢を取るために使われる運動神経」
です。
骨と筋肉が整い、無理がかからなくなった後は、
良い姿勢の取り方を指導していきます。
段階に合わせたものをお伝えするので、
「こんなので良くなるの?と思われることが多いですが、
逆にその程度の方が身体が良くなりやすいのです。
筋トレでは絶対に姿勢は良くなりません。
骨や筋肉を無視し、関係ない筋肉を鍛えるからですね。
良い姿勢に重要なのは細く柔軟でスタミナのある筋肉です。
筋トレでは絶対につくことがありません。
姿勢において最も重要なのはご自身の努力です。
まさかずっと横について姿勢を指導するわけにはいかないので、
ご自身で頑張らないといけないところは多くあります。
スポーツのフォームと同じく、悪い方向に戻りやすいので、
これはかなり意識しないといけません。
特に、間違った良い姿勢の意識や、ご自身で姿勢をゆがめて居る場合、
それを改善させるのはかなり大変です。
良い姿勢というのは、ほぼ一つしかありません。
耳、肩、股関節、膝、外くるぶしが一直線に並んだ線です。
それ以外は間違っているのをまずは認識してください。
ということは、体重は絶対に外くるぶしの真下にかかります。
かかとでも、つま先でも、体重のかかるところが別であれば、
それは姿勢が歪んでいるのを証明しています。
耳からくるぶしまで一直線でつながっている。
足の裏全体に体重がかかっている。
これが良い姿勢の条件であり、意識するべきことだと思ってください。
多くの方が筋トレで姿勢を治そうとします。
テレビやSNSなどでそういうのが言われているので、
それでも治ると思うのでしょうけど・・・。
全く持って筋トレは姿勢に関して言えば、マイナスしかありません。
腹筋が弱いので腰痛が出ています。
背筋が弱いので猫背になっています。
両方共あってますが、筋トレでは必要な筋肉は付きません。
筋トレでの筋肉は、基本的には瞬発力の筋肉です。
それに対し、姿勢を良くする筋肉は、持久力のある筋肉が必要です。
なので、姿勢を良くするために筋トレをするというのは、
マラソンを走るために短距離走の練習をしているようなものなのです。
プランクやぶら下がりなどで耐久力のある筋肉、と思う方もいますが、
耐久力が求められているレベルが違うので、意味がありません。
それに、姿勢を良くするために使う筋肉は非常に弱い力で良いのです。
大切なのは、その弱い力を10時間でも20時間でも発揮できることです。
仕事中や、遊びに出かけたときなど、そのくらいずっと座ったり立ってますよね。
だから、その間の時間を耐えられるだけの持久力が必要なのです。
なので、姿勢を良くしたいのであれば、筋トレは辞めてください。
全く持って意味がありませんし、逆に固めるのでマイナスです。
基本的に、座り方が正しく出来れば立ち方も正しく出来ます。
筋トレが必要ないと言ったのは、
良い姿勢で座っていれば、必要な筋肉はつくので、
筋トレをする必要はないのです。
よく姿勢指導では「骨を使って支えます」と言われます。
絶対にできません。
骨で支えるというのは、第一条件として、
骨が正しい位置にあり、正しく筋力が使えている状態です。
姿勢が歪んでいる方の場合、それらができていないから歪んでいるのです。
座り方としては、立っている時と同じく、
耳、肩、股関節が一直線になっていること。
そして、坐骨と言われるお尻の骨に乗れているかどうかが重要です。
これができていれば、立った時はそこから足の裏全体に体重をかけるだけなので、
立っている姿勢にも応用することができるのです。
意外とできていないのが、歩き方です。
座り方綺麗!立ち方綺麗!でも歩くとぐちゃぐちゃ!
という方は結構多かったりします。
歩き方は、色々なところで色々なことを言われますが、
足が上がっているか、手が振れているかを意識してもらうことが多いです。
理由は細かく色々とあるのですが、非常に伝わりにくいので、
ここでは割愛しますが、通院している方には詳しくお伝えしています。
姿勢は、超簡単に言えば、
①骨、筋肉が正常
②必要な筋肉を意識できる
③良い姿勢を意識できる
という3つが出来てやっと完成します。
なので、整体院側ができるのは①までなのです。
②③に関しては指導の仕方や、お伝えの仕方の得手不得手はありますが、
そもそも姿勢改善を謳っているにも関わらず、姿勢の話が無ければ、
飽くまでもそこは終わった直後に良い姿勢になれるところと思った方が良いでしょう。
そもそも、そこは整体院側の考え方にもよります。
終わった後に綺麗な姿勢になれるのを目指しているのか。
1週間後にも良い姿勢を目指しているのか。
一生涯良い姿勢を目指しているのか。
これによってアプローチは変わりますし、
患者さん側もそれによって整体院を選ばないといけません。
勿論、どの考え方も悪いというわけではありません。
デートや面談などで良い姿勢を作りたい方であれば一番上ですし、
とりあえず痛みを無くしたい方であれば2番目、
当院の目指す根治療法を目指すのであれば一番下になるだけです。
これは患者さん本人のご要望なので、
それを達成できるところに施術を受けに行くようにしてくださいね。