姿勢をよくする必要がある!
というのを最近よく見かけますが、
皆さん、姿勢を良くする意味はご存じですか?
そして、最近こちらも増えてきている「根治療法」。
症状の原因・・・根本から改善するため、
再発をさせない治療、というのを根治療法と言います。
根治療法の読み方は「こんちりょうほう」と言います。
当院では「根治を目指しましょう」と言いますが、
根本を治していきましょう、という意味なんですね。
この二つが多く言われるようになってきましたが、
実はこの二つは非常に密接な関係にあります。
根治療法を謳っているところでは、姿勢の話が絶対にされます。
というか、されないとおかしいのです。
人の身体は何故悪くなっていくと思いますか?
急に空から肩こりや腰痛、様々な病気が降ってくると思いますか?
そんなわけないというのは分かりますよね。
絶対に自分自身に何か原因があるはずです。
それが、姿勢の影響が大きいわけです。
姿勢と根治療法が何故密接なのかを
書いていきます。
1.根治療法とは?
1-①原因を改善させる
1-②施術する側よりも受け手が変わらないといけない
1-③原因がちゃんと当たってないといけない
2.身体が悪くなるのは姿勢のせい
2-①骨への影響
2-②筋肉への影響
2-③感覚への影響
3.だから姿勢を治さないといけない
3-①立ち方
3-②座り方
3-③寝方
4.総括
5.関連リンク
根治療法は上記で書いた通り、
症状の根本を改善させる治療法です。
逆に一般的に使われる湿布や痛み止めなどは、
その症状に対処するので「対処療法」と言われます。
イメージ的には、即効性か遅効性のような感じでしょうか。
じっくり治すのと、とりあえず表面を瞬間的に治すの違いです。
対処療法が多く求められた結果、
今は皆さん治りにくい身体になっています。
対処療法の悪いところは、
症状は無くすものの、原因が放置されているので、
症状自体はどんどん強くなってしまうところです。
当たり前ですよね。
部屋を掃除するのに自分のいる周りだけを掃除するようなものなので、
奥にはどんどんゴミが溜まっていきます。
それを今度全て捨てるにはかなりの労力がかかるのと同じです。
そういう知識が広がった結果、
今は対処療法と根治療法を図る整体院などが増えてきているのです。
ただ、それでも薬を飲むなど、対処療法としか言えないものも増えてますが・・・。
では、根治療法とは本来どんなものなのでしょうか?
当たり前なのですが、ここができていないことが非常に多いです。
例えば、薬や施術というのはほぼ全て対処療法です。
当院の施術も根治療法とは言っていますが、
提供している施術自体は大きく分けると対処療法になります。
理由は簡単で、その症状を出している元を治療しているものの、
それが起きる原因は私では治療ができないからです。
だって、お身体を悪くしているのは私ではないですから。
あなたが悪くした身体を私が一時的に良くするので、
これは飽くまでも対処療法なのです。
お身体を悪くしている原因はあなたです。
これが根本的な原因になります。
例えば、どんなに優れた治療をしても、
あなたが毎日転んでいたりしたら、
骨折や打撲、擦り傷は治りませんよね。
足が上がらないから転んでいるとします。
ってことは、足が上がるようにしないといけません。
足が上がりやすい身体を作るのは私ですが、
その足を上げて歩くのはあなたなので、
私がいくら頑張っても、本人の意識が無ければ、
足を上げて歩かせるのは不可能なのです。
勿論、足を上げやすくする方法や運動はお伝えします。
逆に、それをお伝えせずに根治療法を謳っているのは、
正直根治療法と言えないのではないかと思います。
だって、できてなかったから身体が悪いのですから。
身体が良くなっても、勝手にそういう身体の使い方にはなりません。
これも凄く大切なことです。
原因を間違えて治療していることは驚くほど多いです。
年数の長い整体師に特に多いのですが、
患者さんの話を殆ど聞かずに説明、治療するパターン。
これは原因がわからないので絶対に根治されません。
凄い先生方は「身体を触ればどんな状態かはわかる」
と言いますが、残念ながらそんな先生はごくわずかです。
「~な姿勢を取ってませんか?」というのまでは分かりますが、
それが仕事なのか、私生活なのか、寝方なのか、習い事なのか、
それを明確にしないとその姿勢を辞めることは絶対にないからです。
当院の患者さんでいうと、
まさか85歳の方がゴルフしているとは思いませんし、
まさか85歳の方が一日で1万キロ以上歩くとは思いません。
これらはちゃんと問診しないとわからないのです。
なので、根治療法を謳っているにも関わらず、
あまり問診が無い場合は、根治療法になっていないことも多いので、注意です。
そして、ここで姿勢の話が出てきます。
根本原因というのは殆どの場合、姿勢のせいです。
昨今は食事や運動不足、メンタルの問題など、
様々な原因が挙げられますが、殆どの場合姿勢の問題が大きいです。
姿勢を良くすればメンタルも改善しますし、
内蔵も改善しますし、自律神経も改善します。
理由は簡単で、メンタル、内臓、自律神経を操作するのは神経で、
その神経が通っているのは背骨の中で、
その背骨をゆがめてしまうのは姿勢だからです。
赤ちゃんの時からメンタルなどが悪いのであれば別ですが、
小学校以上になってからおかしくなった場合、
交通事故などの何かの事故でなければ、
姿勢が原因で悪くなっているのです。
昨今言われる猫背やストレートネックなど、
これらは背骨が歪んだ結果の形です。
姿勢の悪さは骨の歪みを誘発します。
その姿勢で長時間いると、
筋肉や関節などがそのまま固まってしまうのです。
悪い姿勢は何故身体に痛みなどを出すか。
基本的に、凝り、張り、痛みなどは筋肉が原因です。
悪い姿勢は筋肉が使えていない上、
使っている筋肉には大きな負担がかかるので、
局所に症状が出ます。
その為、肩コリなどの根治を目指すのであれば、
良い姿勢を取り、負担を減らし、予防するのが大切なのです。
また、背骨の中には感覚神経が通っています。
脱力感や痺れなど、神経が圧迫されることで出る症状も多いです。
勿論、二つとも原因は他にもありますが、
背骨が歪んで痺れが出ている、と言われた場合には、
治療して背骨を正しいところに戻した後、
しっかりと姿勢に気を付けることで再発予防をしないといけません。
絶対に覚えてほしいのは
「今の不調は蓄積された姿勢のせいで出ている」
というところです。
勿論、食べ物やストレスの影響もありますが、
それらよりも圧倒的に姿勢からの影響は大きいです。
そして、多くの方が間違えるのですが、
姿勢は立ち方、座り方だけではありません。
歩き方、寝方は勿論、
椅子に座す姿勢、床に座る姿勢、ソファーに座る姿勢など、
細かく見れば沢山あるのです。
意外とないがしろにされているのが立ち方です。
歩き方を指導するところは増えてきましたが、
そもそも歩き方は立ち方が出来てないと絶対にうまくいきません。
理由は簡単で、歩くとは立ち姿勢の連続なのです。
立っている姿勢から、重心が崩れて、足を出す。
そして、その足に合わせて重心を戻す。
それを繰り返すことで、人の身体は歩くことができます。
その為、立ち方を教わってないのに歩き方を上手くするのは不可能なのです。
そして、立ち方は座り方が出来てないとできません。
これはリハビリ業界で凄く言われることなんです。
座り姿勢は実は体幹が安定してないとできません。
首の座ってない赤ちゃんなどは体幹もふにゃふにゃなので倒れますよね。
姿勢が崩れている方は、この体幹が使えてません。
なので、まずは良い姿勢を取るのが大切なのです。
良い姿勢で座れれば、
立ち方はそのまま足を伸ばすだけで良いのです。
なので、座り方の姿勢だけを指導するところもあります。
非常に大切ですが、ないがしろにされることが最も多い姿勢ですね。
朝調子が悪いのは80%寝方が原因です。
寝方の指導されることは殆どありませんよね。
しかし、一度考えてほしいのですが、
寝ている時間て立っている時間よりも圧倒的に長くないですか?
そう考えると、寝方で身体が歪むのは当たり前と思いませんか?
勿論、本来脱力できているので、立ち座り姿勢よりも筋肉は使いませんが、
その形で固まるのは同じです。
なので、実際には寝方の姿勢も非常に重要なのです。
逆に言えば、普段の姿勢を如何に気をつけても、
寝方が悪ければそれだけで身体が悪くなることもあります。
寝やすい形が決まっている方の場合、
立ち、座り姿勢と同じく、治るまでには時間がかかります。
基本的には上向き以外は悪いと思ってくださいね。
どんな症状も殆どは姿勢の影響で出ます。
自律神経も内臓も痺れや冷えも。
勿論、交通事故や、パワハラ、いじめなど、
明確にダメージを受ける場合もあります。
しかし、それらがない場合には、
間違いなく姿勢の影響と言えるのです。
本当の根本治療をしたい。
そういう方は、是非先生に姿勢のことも聞いてくださいね。